島根県の世界遺産の一つ、石見銀山遺跡に行ってき…
っと、その前に。
石見銀山遺跡って、他の日本の世界遺産と違って、「銀が発掘できた坑道と周辺の町並みがまるごと世界遺産に登録されている」んです。
なので、金閣寺や厳島神社の鳥居のように「コレを見たらOK!」というモニュメントがないんですね。全体を見なくちゃいけない…。
でも、銀の鉱山とその町並み周辺を全部見ていたら半日かかっても終わりません。だだっ広いので。
私の場合、自転車借りて観光しても3〜4時間かかりました。石見銀山遺跡のいくつかの観光スポットをスルーしたのにもかかわらず、です。
要するに石見銀山遺跡は『広すぎて何を見ていいかわからない』んです。
でも、ハッキリ言ってしまうと、石見銀山遺跡で「おおっ!」っと思う見ごたえのある観光スポットは、龍源寺間歩という銀山の坑道だけです。
なので、時間がない人や、体力がない人は龍源寺間歩だけ見ればOK。他の神社や資料館などの観光スポットは大したことありません。
龍源寺間歩の観光が終わったら、添え物程度で石見銀山遺跡周辺の町並みをプラーっと散策しておけばいいかと。
と、いうことで、石見銀山遺跡は広すぎるので、「龍源寺間歩編」と「町並み編」の2記事に分けて紹介します。
本記事は「石見銀山遺跡への行き方〜龍源寺間歩 観光」をまとめた「龍源寺間歩編」になります。
石見銀山遺跡について

世界遺産の登録対象 | 石見銀山遺跡とその文化的景観 |
世界遺産に登録された年 | 2007年 |
世界遺産の種類 | 文化遺産 |
場所(都道府県) | 島根県 |
最寄り駅(JR) | JR広島駅から石見銀山行きのバスに乗車 |
石見銀山遺跡への行き方
石見銀山遺跡に旅行してきた感想
石見銀山遺跡へはJR広島駅から直通バスが便利
石見銀山遺跡への行き方はたくさんあると思います。
ただ、私は広島で「厳島神社」と「原爆ドーム」を観光したついでに「石見銀山遺跡」を観光しましたので、広島駅からの行き方を紹介します。
JR広島駅から石見銀山遺跡へ行く方法は簡単です。石見銀山遺跡へ行く専用高速バスが出てますので。
JR広島駅を出てすぐ向かいにある…
交通案内所のとなりが、石見銀山遺跡へ行くバス乗り場です。
どのバスに乗ればいいかわからなければ、交通案内所のスタッフの方に聞けばOKです。丁寧に教えてくれます。
石見銀山遺跡観光の道案内冊子(無料)ももらえるので安心。
石見銀山遺跡行きのバスチケットは、交通案内所の隣のバス停で買えます。
「世界遺跡センター」と表示されている3090円のボタンを押せばOKです。(クレジットカード支払い対応しています)
ちなみに、JR広島駅から石見銀山世界遺跡センター行きのバスは1日2便しか運行されていません。
石見銀山世界遺跡センターからJR広島駅へ帰るバスも2便しか運行されていません。しかも、帰りの最終バスの発車時間は16時27分です。これに乗り遅れると、JR広島駅へは帰れませんw
要するに、JR広島駅から石見銀山遺跡に観光する場合、10:00のバスに乗って石見銀山遺跡に行き(13:00前に到着)、16時27分までに観光を終えなければならないということです。
観光のタイムリミットは「約3時間30分」です。
石見銀山遺跡はだだっ広いので、一つ一つ丁寧に見ていたら最終バスに間に合いません。
JR広島駅から石見銀山遺跡に観光に行く方は、くれぐれも時間に気をつけてプランを組み立てるようにしてください。
はい、前置きはこのへんで…
さっそくバスに乗って石見銀山遺跡へ出発!
バスの乗車時間は約3時間とかなり長いので、途中でトイレ休憩(10分間)があります。
バス内にトイレは設置してないので、トイレが近い方は必ず行くようにしましょう。
休憩所の建物内におやつなどは売ってません。自販機はあるんですけどね。
休憩所を出発して、また小一時間バスに乗ると、やっとこさ「石見銀山世界遺跡センター」に到着します。
石見銀山世界遺跡センターで、石見銀山遺跡の観光の仕方や、注意点などを教えてもらえます。
私は広島駅へ帰るので、16時27分の最終バスに遅れないようにと念を押されましたw
石見銀山世界遺産センターからバスに乗って「大森」で下車
石見銀山遺跡の観光は、石見銀山世界遺跡センターから「大森」行きのバスに乗ってください。
「大森」バス停で降りてからが、石見銀山遺跡観光のスタートとなります。
石見銀山遺跡は徒歩でも観光できるのですが、時間のない方、体力に自身のない方は、自転車を借りるのがおすすめです。
私は時間も体力も自身がないので、大森バス停の向かいにあるレンタル自転車屋さん「弥七」で電動自転車を借りました。(電動自転車700円/普通の自転車500円でレンタルできます)
弥七のスタッフさんが、どういう道順で龍源寺間歩(銀山坑道)に行けばいいのか教えてくれますので、はじめて石見銀山遺跡に観光に来る方も安心。
石見銀山遺跡のパンフレットももらえますので、道に迷ったら確認するようにしましょう。(パンフレットは、JR広島駅の交通案内所と石見銀山世界遺跡センターでももらえます)
ちなみに、龍源寺間歩へ行く途中にある観光案内所で音声ガイド機を借りられますが、必要ありません。
念仏のようにつまらない解説を超スローペースで垂れ流しするだけです。しかも、首から下げないといけませんし、コード式で装着感の悪いイヤホンも付けなければなりません。
要するに、これ持ってるとデジカメもって撮影できないんですよっ!(怒
これ、石見銀山遺跡観光の最大の失敗でした。みなさんは私と同じ失敗を繰り返さないように!
解説なんか聞かなくても、銀山坑道はビジュアルだけで十分堪能できます。(記事末の銀山坑道の写真を見ればわかるはず)
どうしても石見銀山遺跡の情報を知りたければ、前もって勉強していくのがいいかと思います。
いざ、龍源寺間歩(銀山の坑道)へ
さて、自転車レンタルしたら、さっそく龍源寺間歩に向かいましょう。
龍源寺間歩に向かう道はご覧のとおり、のどかな田舎町です。
まぁ、大森バス停近くのスタート地点はこんな感じなんですが…
徐々に人気がなくなり、山道に入っていきます。
といっても、道は整備されていますので、自転車でも徒歩でも問題ありません。
ただ、延々と上り坂ですので、徒歩で行くなら歩きやすいスニーカー履いていくほうがいいですね。ハイヒールなんか絶対ダメ!危険!靴ずれできますよ。
自転車でも自力でこいで登るのは大変ですから、やっぱり「弥七」さんで電動自転車をレンタルするのがおすすめです。
山頂に近づいていくと、ガードレールすらなくなりますので、気をつけてください。
自転車レンタルした人の何人かは、落っこちちゃうそうです。
山中には済んだ水の流れる小川も合って、癒やされます。
石見銀山は鉱山なのに有毒物質を垂れ流してなかったので、近くの小川もキレイなままだったそうです。
実際、キレイでしたし魚も泳いでました。
龍源寺間歩の観光は徒歩のみ。自転車は置いておきましょう
龍源寺間歩 付近まで来ると、「自転車はここまで」という看板があります。
龍源寺間歩へは徒歩でしかいけませんので、自転車レンタルした方はここに自転車を置いていきましょう。
自転車置場から龍源寺間歩までは徒歩300mあります。
ここまでも結構長い距離ありましたが、ここからも更に300mあるわけですから(しかも、上り坂で)、絶対に自転車を借りるのをおすすめします。
あと、超虫多いです…。
虫除けスプレー必須。夏行くなら、かなり暑いのでタオルも必須です。
いよいよ銀山坑道に潜入…
自転車置場から300m坂を登って、龍源寺間歩のチケット売り場についたら…
拝観料ゲット!410円也。
いざ銀山坑道の中へ…。
入り口の縦幅は150〜160cm前後ぐらいしかないので、背の高い人は気をつけてください。
(銀山坑道内も、ところどこ高さ160cm前後ぐらいしかありませんでした)
おおっ…。まさに坑道って感じです。
ドラクエやファイナルファンタジーのダンジョンをリアルに再現したらこんな感じなんだろうなと。
龍源寺間歩(銀山坑道内)は、深部へ行くに従って、暗く…そして寒くなってきます。
中の温度は約11度。
外は30度近くありましたから、凄くひんやり。Tシャツ一枚では寒いぐらいです。
坑道内には、銀を掘った形跡がいくつもアリの巣のように散見できます。
これら全てを爆薬ではなく、手で掘ったというんですから、まぁ凄まじいです…。
ちなみに、銀山をほった土砂などは、ふもとの町で家の材料等として使ったそうです。
なので、坑道内に土砂置き場的なものがないとのこと。
昔から日本はもったいない精神があったんですね。なるほど。
銀山坑道は神聖なものとして考えられていたので、坑道内で用を足すことはなかったそうです。
なので、トイレ休憩もかねて、銀を掘る炭鉱夫は1日5交代制だったそうです。
1人30cm掘り進めるのがノルマ…。
金槌とノミを使ったとはいえ、暗い鉱山内で、正面の岩を延々と掘り進める…。ブラック企業ですよ、これは。
とはいえ、炭鉱夫は命と引換えの仕事だったので、給与面では優遇されていたそうです。
(給料良くても、率先してやりたい仕事ではないですけどね…)
龍源寺間歩の出口には、どのように掘削作業の解説絵巻が展示されています。
坑道内は換気が悪いため、風車を人力でこいで空気を循環させていたそうです。
こちらは当時の掘削作業の様子です。
一人でロウソクたてて延々と掘る…。やっぱりブラックですね。
出口を出れば、龍源寺間歩の観光完了!
残るは石見銀山周辺の町並みを観光して、石見銀山遺跡の観光は終わりです。
おまけ:帰り道はぜーんぶ下り坂!
※あとで動画掲載予定
龍源寺間歩から自転車をレンタルした「弥七」までは、ずーっと下り坂です。
ペダルをこがなくてもスイスイ進みます。
自転車で来た方は、勢いよく肌に当たる風を感じながら、弥七までの高速下山を楽しみましょう。
おおよそ5〜10分でレンタル自転車屋「弥七」に到着できます。
日本の世界遺産「石見銀山遺跡」へのツアー・ホテル予約
▽石見銀山遺跡の「町並み」の旅行記は、以下の記事で紹介しています。
-
-
【日本の世界遺産】島根県の石見銀山遺跡に一人旅してきた!/武家・町家・代官所 編
さてさて、石見銀山遺跡の龍源寺間歩(銀山坑道)を観光したら、次は石見銀山周辺の町並みの観光です。 本記事は、石見銀山遺跡の旅行記パート2/2になります。下記リンク先の石見銀山遺跡の龍源寺間歩(銀山坑道 ...
▽世界遺産ツアーのある旅行会社については、以下の記事で紹介してます。
-
-
おすすめ世界遺産ツアー旅行会社まとめ(目的別で比較)
世界遺産へ旅行するなら、ツアーを申し込むのが一番簡単です。 特に住んでいるところから遠い地域にある世界遺産に行く場合は、現地情報がないでしょ? 観光しようにも、どこに世界遺産があるのか?本当に世界遺産 ...
▽日本の全ての世界遺産については、以下の記事で紹介しています。
-
-
日本の世界遺産リスト
Photo credit: vicjuan on Visual Hunt / CC BY-NC 日本の世界遺産を都道府県別にまとめています。 現在(2020/02/07時点)、日本には23ヶ所の世界遺 ...
▷日本の世界遺産に旅行するブログ|世界遺産へ一人旅 TOPページはこちら